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『海のOh, Yeah!!』リリース記念「サザンで仏教入門M2. LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」

サザン20年ぶりの企画物ベスト・アルバム『海のYeah!!』の続編、
『海のOh, Yeah!!』(生みの親?)のリリースを記念しまして1998年以降のSAS曲、
アルバム収録順で続きをいってみたいと思います。

ちなみに現在、京都で修行中です。
まだ1日目ですが、暑さとエアコンに自律神経が攻撃され、
身体中が凝り固まり痛い…まだまだですね。

「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」(ラヴ・アフェア ひみつのデート)は、サザンオールスターズの41枚目のシングル。1998年2月11日発売。

サビ まだ離れたくない 早く去かなくちゃ夜明けと共に この首筋に夢の跡
2A 棄ても失くしも僕は出来ない ただそれだけは臆病なのさ

わたしはこう見えて(?)自身の性格にずっとコンプレックスがありました。
それは「悪人にもなりきれず、善人にもなりきれない」というものです。

中1の時、はじめてのクラス、席が隣になった子に恋をしました。
これがまぁなかなかのお恥ずかしい話なのですが、
あえてカッコよく言うのであれば「唯一フラれた女の子」です(笑)

その子に気に入られようと、ひたすらにイイ男アピールをしました。
そりゃそうですよね、好かれたいんですもん。
(実状は家に招きひたすらサザン2000年茅ヶ崎LIVEの映像を見せていた、最低…w)
まだ使い始めのガラケーを必死に操り、自身と付き合うことのメリットを説くのです。

しかし実際は、とんでもない、自己中心的な価値観の押し付けです。
向こうの気持ちなどお構いなし、とにかく自身の欲求のままに、善人面をしていたのです。

もちろん結局、惚れてフラれた人の名を…はい、ダメでした。
そこで順ちゃんは非行に走ろうとするのです。
非行といっても、超厳しい野球部に属していましたので、今となれば可愛いもんですが…。
そうその非行が、「ヤンキーと付き合って童貞を捨てる」というものです。

茅ヶ崎はただの田舎町です(詳細は著書『ぼくらの茅ヶ崎物語』参照)。
要するに遊ぶ場所なんて無いわけでして、ヤルしかないんですよ。
それで、好奇心旺盛なお年頃、よっしゃもういいや、ヤッちまえと(笑)

それで結局、たぶん付き合っては無いんですが、ヤンキーちゃんと
ガラケーMailでヤルという連絡を取り合いました。

でも中学生です、ホテルにもいけません。
そして今日、性教育が問題になっていますが、
当時、コンドームの入手・そして避妊、性病対策がまったくわからなかったのです。

結局これもヤル前日に「やっぱりやめよう」と私から言いまして、
「悪いことをしよう」ということも出来なかったのです。
自慢じゃないですが、酒もタバコもちゃんと20歳過ぎてからです(笑)

「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」はサビで、
離れたくはないんだけど、帰らなければならない。
そして2番Aメロで、本当ならばすべて棄てて二人の世界へ
行けば良いところを、それが出来ない臆病な僕が登場します。

悪いと思っていながらも逢瀬してしまう。
でもやっぱり家に帰らないと、家族が待っている。
しかしその関係性を止めることが出来なくて、善人にもなれない。
浄土真宗の寺に生まれた植木等が言うには、
「わかっちゃいるけど、やめられない!」。

これ、人間のまことに「弱い性」を示している最高の曲だと思います。
全国の不倫をしている皆様、あなたは善人でも悪人でもないんです。
「弱人」なんですよ。
その「弱人」が何を拠り所に、指針に生きていくかが重要なんです。

『歎異抄』という書物は、日本で一番売れている宗教書です。
浄土真宗の親鸞の言葉を、弟子の唯円房が書き記したと言われています。
そこには次のような親鸞の言葉が記されています。

「善悪のふたつ総じてもって存知せざるなり」
わたくし親鸞は善いも悪いも、どちらもまったく知りません。

「そのゆえは、如来の御こころによしとおぼしめすほどにしりとおしたらばこそ、よきをしりたるにてもあらめ、如来のあしとおぼしめすほどにしりとおしたらばこそ、あしさをしりたるにてもあらめど、」
なぜなら、阿弥陀様が善い、悪いと思われるほどに、わたしもそれを知り尽くしたのなら、善い、悪い、の判断が出来ると言えるのでしょう。

「煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろずのこと、みなもって、そらごとたわごと、」
けれども、私は、あらゆる煩悩をことごとくもっている凡夫(迷い子)であり、この世界は、たちまちに変化して、しばらくも同じ形を保たない無常の世界であります。あらゆることは、みなことごとく、そらごとであり、たわごとでありまして、

「まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておわします」
この世界はまことではありません、ただ念仏だけは、変わることなきまことであります

つまり何を言っているかといいますと、
わたしたちに善悪の物差しは無く、それを測ることは出来ないんだと。
諸行無常ですので、この世は常に移り変わっています。
それと同じで、私たちが勝手に善悪をつけている(価値観)も
時代によって変化してしまうものです(※例:戦時中は敵を殺すのが善ですよね?)。

だからこの世界には何一つホンモノなんて無いと、親鸞は言うのです。
(ここから唯一念仏だけがホンモノという論になります)

江戸時代以前までは日本でも一夫多妻制が多くありました。
それは「家」を継いでいくには必要で、「善」なんですよ。

みなさまはゲス不倫のベッキーちゃんを悪人と呼べますか?
わたしは呼べません、彼女もまた弱い人間、阿弥陀さまが悲しんで見てくださっている
煩悩をことごとくもっているわたしと同じ凡夫(迷い子)なのです。

善と悪、権力と反権力、右と左、男と女…etc
二項対立で物事を語れる時代は終わりました。
今一度、「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」を聞いて
自分はどういった存在であるか、自己内省をする機会が
このベストアルバムの意義なのです(!?)

Junsho
※本連載はサザンオールスターズ乃至、桑田佳祐氏の楽曲の歌詞で
仏教学の入門書が書けるのではないか?という思いつきの
勝手気ままな試論である。本人とは無関係であることをご了承頂きたい。

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